WordPressに強い制作会社の選び方|保守・更新のしやすさで見極める
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選び方
「WordPressで作れます」と言われて依頼したのに、公開後、自分では何ひとつ更新できなかった・・・
実は、こうした声は珍しくありません。
WordPressは世界中で使われているCMSですが、「WordPressで作る」の中身は制作会社によって驚くほど違います。
そしてその違いが、公開後の更新のしやすさ、保守費用、数年後のリニューアル費用まで左右します。
この記事では、400サイト以上の制作実績を持つあそびラボが、WordPressに強い制作会社を見極めるためのポイントを解説します。
打ち合わせでそのまま使える質問リストもご紹介しますので、制作会社選びの参考にしてください。
目次
WordPress制作でよくある3つの落とし穴
まずは、WordPressでサイトを作った企業が実際につまずくポイントを確認しましょう。
落とし穴① 「WordPress対応」の中身がバラバラ
ひとくちに「WordPressで制作します」と言っても、その作り方には大きく3つのパターンがあります。
販売されているテーマを購入し、写真と文章を差し替えるだけ。
費用は最も安いが、デザインの自由度が低く、テーマの仕様に縛られる
ページビルダー系プラグインで組む
画面上でパーツを並べて作る方式。
制作は早いが、そのプラグインに依存するため、乗り換え時にレイアウトが崩れやすい
オリジナルテーマを開発する
デザインに合わせて一から構築。
自由度と拡張性が高く、更新しやすい管理画面も作り込めるが、費用と工期はかかる
どれが正解ということではなく、予算と目的に合った方式を提案してくれるかどうかが重要です。
問題なのは、自社が得意な1つの方式しか持っておらず、それをすべての案件に当てはめてくる会社です。
「なぜこの作り方を選んだのか」を説明できない会社は、注意した方がいいでしょう。
落とし穴② 更新できる範囲が、公開後に判明する
WordPressを選ぶ理由の多くは「自社で更新したいから」です。
ところが、契約時に更新範囲をすり合わせていないと、公開後にこうなります。
■ サービス紹介ページの文言を1行変えるだけで、制作会社への依頼と費用が発生する
■ 「お知らせ」は投稿できるが、写真の差し替えができない
■ 管理画面が複雑すぎて、結局誰も触らなくなった
WordPressは、「どこを自社で更新できるようにするか」を設計段階で決めておく必要があります。
更新できる箇所を増やすには、カスタム投稿やカスタムフィールドの設計工数がかかります。
ここを削れば初期費用は下がりますが、その分、公開後の更新をすべて外注することになり、結果的にランニングコストが膨らみます。
初期費用の安さだけで判断すると、この構造に気づけません。
落とし穴③ 保守契約の中身が曖昧
WordPressは、本体・テーマ・プラグイン・PHPと、更新が必要な要素が複数あります。
これらを放置すると、脆弱性を突かれた改ざんや、表示崩れなどのトラブルにつながります。
しかし、保守契約の内容が曖昧なまま契約してしまうケースが少なくありません。
・WordPress本体・プラグインのアップデートは誰がやるのか
・アップデート後に不具合が出た場合、修正費は別途かかるのか
・バックアップの頻度と、復旧作業が保守費に含まれるか
・サーバーのPHPバージョン更新への対応は範囲内か
・改ざん・障害発生時の対応時間(平日日中のみか、休日も対応か)
「月額○○円で保守します」という金額だけでは、比較になりません。
何が含まれ、何が別料金なのかを書面で確認することが大切です。
保守費用やアップデート費用の相場については、WordPressとPHPのアップデート費用相場で詳しく解説しています。
WordPressに強い制作会社を見極める5つのポイント
では、本当にWordPressに強い会社は、どこを見れば分かるのでしょうか。
公開後の運用まで見据えた5つのポイントをご紹介します。
ポイント① テーマの作り方を説明できるか
先ほどの3つの方式(既製テーマ/ページビルダー/オリジナルテーマ)について、それぞれのメリット・デメリットを説明できるかを確認しましょう。
(1)方式の選択に理由があるか
■ 「御社の場合は更新頻度が高いので、オリジナルテーマで管理画面を作り込みます」
■ 「予算を抑えたいなら既製テーマでも十分ですが、この点は制約になります」
→ このように、予算・目的とセットで提案できる会社は信頼できます
(2)デメリットも正直に話すか
どの方式にも必ずデメリットがあります。
メリットしか説明しない会社より、制約もきちんと伝えてくれる会社の方が、公開後のギャップが少なくて済みます。
(3)将来の拡張性を考えているか
■ 「後から採用ページを追加したい」
■ 「事例紹介をカテゴリ分けして増やしたい」
→ こうした将来の要望に、どこまで対応できる作りになっているか
ポイント② どこを自社で更新できるかを事前に明示するか
これが、WordPress制作で最も差が出るポイントです。
良い制作会社は、提案の段階で「更新できる箇所」と「できない箇所」を一覧で示してくれます。
- 事前に確認すべきこと
- ■ トップページのどの部分を自社で変更できるか
■ お知らせ・ブログ以外に、更新可能なページはどこか
■ 写真の差し替えは自社でできるか
■ ページを新規追加することはできるか
■ 更新できない箇所を後から依頼した場合、いくらかかるか
逆に、「WordPressなので簡単に更新できますよ」とだけ言って、具体的な範囲を示さない会社は要注意です。
カスタムフィールドの設計思想を聞いてみる
やや専門的な話になりますが、更新しやすい管理画面は、カスタム投稿やカスタムフィールドの設計によって作られます。
■ 「実績紹介」「スタッフ紹介」など、繰り返し追加する情報を専用の入力欄にしているか
■ 入力欄に説明書きがあり、迷わず入力できるようになっているか
■ 不要なメニューを非表示にして、管理画面を整理しているか
→ ここまで作り込んでいる会社は、運用のことを本気で考えています
ポイント③ 保守・アップデート体制が具体的か
WordPressは公開後の運用が前提のCMSです。
保守体制の具体性は、そのまま制作会社の実力を表します。
- 保守内容の確認項目
- ■ WordPress本体・テーマ・プラグインの更新頻度(毎月/四半期ごとなど)
■ アップデート前のバックアップ取得と、不具合時の切り戻し対応
■ アップデートで不具合が出た場合の修正費の扱い
■ サーバーのPHPバージョン更新への対応
■ 改ざん・障害発生時の連絡窓口と対応時間
■ 月次レポートや稼働状況の報告があるか
アップデートは「作業を代行するだけ」では不十分です。
更新後に不具合が出ることは実際にあり、そこに対応できるかどうかが本当の技術力です。
ポイント④ プラグイン依存度をコントロールしているか
プラグインはWordPressの大きな強みですが、入れすぎには明確なリスクがあります。
・プラグイン同士が競合し、不具合の原因が特定しづらくなる
・表示速度が遅くなり、SEOにも影響する
・開発が止まったプラグインが脆弱性の入口になる
・アップデートのたびに動作確認する範囲が広がる
WordPressに強い会社は、プラグインの選定基準を持っています。
■ 「この機能はプラグインではなくテーマ側で実装します」
■ 「このプラグインは更新が継続されているので採用します」
■ 「導入しているプラグインの一覧と役割をお渡しします」
→ こうした説明ができる会社は、公開後のトラブルが起きにくい作りをしています
ポイント⑤ サイトの所有権とデータの引き渡しが明確か
意外と見落とされがちですが、非常に重要なポイントです。
- 必ず確認すべきこと
- ■ サーバー・ドメインの契約名義は自社になっているか
■ サーバーやWordPressの管理画面のIDとパスワードを受け取れるか
■ 制作したテーマのソースコードは自社の資産になるか
■ 解約時に、サイトのデータ一式を引き渡してもらえるか
■ 他社に移管する場合、制限や追加費用はあるか
WordPressは本来、データを自由に移管できることが大きなメリットです。
しかし、制作会社の独自システムと組み合わされていたり、契約名義が制作会社になっていたりすると、実質的に移管できない状態になることがあります。
「WordPressで作ります」と言われても、所有権の所在は必ず確認しておきましょう。
打ち合わせで聞くべき5つの質問
ここまでのポイントを、打ち合わせでそのまま使える質問にまとめました。
回答の具体性で、制作会社の実力はかなり見えてきます。
質問①「どの方式でWordPressを構築しますか?その理由は?」
→ 「更新頻度が高いのでオリジナルテーマをおすすめします。既製テーマだと○○の部分が制約になるためです」
注意な回答例
→ 「WordPressで作りますので大丈夫です」(方式の説明がない)
質問②「公開後、自社で更新できるのはどこまでですか?」
→ 「お知らせ、実績紹介、スタッフ紹介は自社更新できます。トップページのメインビジュアルは弊社対応で、1回○○円です(または保守の範囲で対応します等)」
注意な回答例
→ 「WordPressなので簡単に更新できますよ」(範囲が示されない)
質問③「保守費用には何が含まれ、何が別料金ですか?」
→ 「月次のアップデート、バックアップ、障害時の一次対応が含まれます。デザイン変更を伴う修正は別途お見積りです」
注意な回答例
→ 「月額○○円で一通り面倒を見ます」(内訳の説明がない)
質問④「導入予定のプラグインを教えてください」
→ 「フォーム、SEO、バックアップ、セキュリティで4点です。必要最小限に絞り、一覧はお渡しします」
注意な回答例
→ 「必要なものを入れておきます」(選定基準がない)
質問⑤「解約時、サイトのデータは引き渡してもらえますか?」
→ 「サーバー・ドメインは御社名義です。管理画面の権限もお渡ししますので、いつでも移管いただけます」
注意な回答例
→ 「弊社で管理しますのでご安心ください」(所有権が曖昧)
この5つを聞くだけで、WordPressをどこまで理解している会社かが判断できます。
なお、費用そのものの見方については、見積もりが「よく分からない」と感じたら確認すべき5つのこともあわせてご覧ください。
更新のしやすさは「納品後のレクチャー」で差が出る
見落とされがちですが、実務で最も効いてくるのがここです。
どれだけ更新しやすい管理画面を作っても、使い方が分からなければ更新されません。
実際、「更新できる作りにはなっているが、誰も触っていない」サイトは非常に多いのが現実です。
確認しておきたい3つのこと
(1)操作マニュアルの提供があるか
■ そのサイト専用のマニュアルか、汎用的なWordPress解説書か
■ 実際の管理画面のキャプチャ付きで説明されているか
■ 「よく使う作業」から順に書かれているか
→ 汎用マニュアルだけでは、自社サイトの操作にはたどり着けません
(2)納品時のレクチャーがあるか
■ 実際に画面を触りながら説明してもらえるか
■ 更新を担当する方が同席できる日程で調整してくれるか
■ 録画や記録を残せるか(担当者が変わったときに役立ちます)
(3)公開後の質問対応
■ 操作に関する質問は、保守費に含まれるか
■ 質問の窓口と、返答までの目安時間
■ 担当者の異動・退職で更新が止まったとき、再レクチャーは可能か
公開直後は問題なくても、1年後に担当者が代わった時点で更新が止まるケースは少なくありません。
長く運用することを考えるなら、この体制の有無は必ず確認しておきましょう。
まとめ
WordPressに強い制作会社を見極めるポイントをまとめます。
- 重要なポイント
- 1. テーマの作り方(既製/ページビルダー/オリジナル)を、理由とセットで説明できるか
2. 自社で更新できる範囲を、契約前に一覧で示してくれるか
3. 保守費用の内訳が具体的で、不具合時の対応まで含まれているか
4. プラグインの選定基準を持ち、依存度をコントロールしているか
5. サーバー・ドメイン・ソースコードの所有権が自社にあるか
6. 納品後のマニュアルとレクチャー、質問対応の体制があるか
7. 初期費用だけでなく、数年間のランニングコストで比較する
WordPressは、正しく作れば長く育てられる、非常に自由度の高いCMSです。
大切なのは、公開して終わりではなく、公開後に自社で運用し続けられる形になっているか。
この視点で制作会社を選べば、数年後の後悔をかなり減らすことができます。
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