「初期費用0円」のホームページ、契約前に確認すべきポイント
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「初期費用0円でホームページが持てます」
最近、こうした広告や営業提案を目にする機会が増えていませんか。
開業したばかりで手元の資金を残しておきたい、まずは小さく始めたい。
そうした事業者にとって、初期費用がかからない提案は非常に魅力的に映ります。
しかし「初期費用0円」と一口に言っても、その裏側にあるカラクリは1つではありません。
形態によって、契約期間の縛りも、解約時の条件も、サイトが自社のものになるかどうかも大きく変わります。
この記事では、400サイト以上の制作実績を持つあそびラボが、「初期費用0円」の6つの形態とそれぞれのカラクリ、そして契約前に必ず確認すべきポイントを解説します。
目次
「初期費用0円」で起こりがちな3つの落とし穴
まずは、初期費用0円のプランで実際に起こりやすいトラブルを確認しましょう。
落とし穴① 支払い総額が見えなくなる
■ 月額が安く見えて、契約年数をかけた総額を計算していない
■ 最低契約期間が何年なのか把握していない
■ 「0円」という言葉で判断してしまい、他社と比較していない
初期費用が0円でも、制作にかかった費用が消えるわけではありません。
制作費は月額料金に分散されて、数年かけて回収される仕組みになっています。
たとえば月額3万円で5年契約なら、支払総額は180万円です。
一括制作であれば、同じ規模のサイトがそこまでかからないケースも少なくありません。
落とし穴② 契約形態が見た目では判別できない
■ 広告の文面はどれも「初期費用0円・月額◯万円」で似ている
■ 契約相手が制作会社なのか、別の会社なのか確認していない
■ サブスク型だと思っていたら、まったく別の契約だった
後述するとおり、「初期費用0円」を実現する方法は複数あります。
ところが広告の文面だけでは、どの形態なのか読者には判別できません。
健全なサービスもあれば、契約後に身動きが取れなくなるものもあります。
見分けるには、文面ではなく契約書の中身を確認する必要があります。
落とし穴③ 解約するときに初めて条件を知る
■ 中途解約に違約金がかかることを知らなかった
■ 解約したらサイトが消えてしまった
■ サイトのデータを渡してもらえなかった
■ ドメインが制作会社名義で、引き継げなかった
初期費用0円のプランで最もトラブルになりやすいのが解約時です。
契約時に確認しておけば防げたものがほとんどですが、始めるときは解約のことまで考えないものです。
「初期費用0円」6つの形態と、そのカラクリ
では、なぜ初期費用を0円にできるのでしょうか。
代表的な6つの形態と、それぞれのカラクリを整理しました。
まずは自社が提案されているのはどれなのか、当たりをつけるところから始めましょう。
→カラクリ:制作費を月額料金に分散し、数年かけて回収する。契約相手は制作会社で、直接契約になる。
→注意点:最低契約期間の有無で性格が大きく変わる。3〜5年の縛りと違約金がある場合は、実質的に長期契約と考えるべき。
→カラクリ:一括制作の費用を回数で割っているだけ。支払いを分けているに過ぎない。
→注意点:総額は一括の場合と変わらず、サイトは自社の資産として残る。6つの中では最もシンプルで分かりやすい形態。
→カラクリ:制作費を毎月の保守料に上乗せして回収する。表向きは「制作無料・保守のみ有料」に見える。
→注意点:保守の範囲が明記されているか要確認。解約すると保守だけでなくサイトの運用そのものが止まるケースがある。
→カラクリ:予約数や売上の一部を継続的に受け取ることで、制作費を回収する。
→注意点:成果が出るほど支払いが増えるため、長期で見ると総額が読みにくい。何を「成果」とカウントするかの定義を必ず確認する。
→カラクリ:掲載料や広告出稿費でサイト制作費を吸収する。「掲載していただければサイトは無料で」という形。
→注意点:掲載や出稿をやめた時点でサイトも止まることが多い。サイトが自社の資産にならず、集客をサービス側に依存する構造になる。
→カラクリ:リース会社が制作費を一括で立て替え、利用者はリース会社に月額を支払う。契約相手が制作会社ではなくリース会社になる三者契約。
→注意点:6つの中で最もリスクが大きい形態。中途解約ができず、支払い終えてもサイトが自社のものにならない。詳しくは後述します。
①〜⑤は、条件次第で十分に選択肢になり得る形態です。
一方で⑥のリース契約だけは性質が異なるため、章を分けて解説します。
形態を問わず確認すべき4つのポイント
提案されているのがどの形態か分からない場合でも、以下の4つを質問すれば実態を判別できます。
逆に言えば、この4つに明確に答えられない会社は避けたほうが無難です。
ポイント① 最低契約期間と中途解約の条件
初期費用0円のプランで最も重要な確認事項です。
(1)契約期間は何年か
■ 最低契約期間が設定されているか
■ 設定されている場合、何年か
■ 自動更新の有無、更新時に条件が変わるか
(2)期間内に解約したらどうなるか
■ 違約金は発生するか、いくらか
■ 残りの期間分を一括請求されるか
■ 解約の申し出は何ヶ月前までに必要か
→「残期間分を一括で支払う」条件がある場合は、実質的に長期契約と考えるべきです
ポイント② 数年使った場合の支払い総額
月額だけを見て判断せず、必ず総額に換算しましょう。
(1)契約期間分の総額を計算する
■ 月額 × 12ヶ月 × 契約年数 で総額を出す
■ 月額に含まれるもの、別途かかるものを確認
■ サーバー代、ドメイン代が別途か込みか
■ 更新作業の回数制限、超過時の料金
(2)一括制作の場合と比較する
■ 同じ規模のサイトを一括で作った場合の費用を調べる
■ 一括制作の場合の保守費用も加えて比較する
■ 5年、10年と使い続けた場合はどうなるか
→長く使うほど、月額制は総額が大きくなっていきます
ポイント③ 契約終了後、サイトはどうなるか
契約が終わったとき、何が手元に残るのかを確認します。
(1)契約終了後もサイトを使い続けられるか
■ 契約が終わった後も、そのままサイトを公開し続けられるか
■ サーバーに設置されているデータ一式を引き渡してもらえるか
■ 他社に引き継いで更新・改修ができる形式か
デザインの盗用や複製を防ぐため、デザインデータそのものは渡さず、著作権を制作会社に留保する形が一般的です。これ自体は珍しいことではありません。
重要なのは著作権の帰属先ではなく、契約終了後もサイトを問題なく使い続けられるかどうかです。
サーバー上のデータを引き渡してもらえ、他社でも更新できる形式であれば、運用上の支障はありません。
逆に注意が必要なのは、制作会社独自のシステムでしか動かない場合です。
データを渡されても他社に移せず、実質的にそのサービスを使い続けるしかなくなります。
(2)解約時のデータの扱い
■ サイトのデータ一式を渡してもらえるか
■ 渡してもらう場合、別途費用がかかるか
■ 他社に移して運用を続けられる形式か
■ 問い合わせ履歴や顧客データは取り出せるか
→「解約したらサイトが消える」形態か、「そのまま使い続けられる」形態かは大きな違いです
ポイント④ ドメイン・サーバーの名義
見落とされがちですが、後々のトラブルに直結する項目です。
(1)契約名義を確認する
■ ドメインの名義は自社か、制作会社か
■ サーバーの契約者は自社か、制作会社か
■ 管理画面のIDとパスワードを共有してもらえるか
(2)名義が制作会社の場合のリスク
■ 解約と同時にドメイン・サーバーも解約され、サイトが消える
■ 長年使ったURLを引き継げず、検索評価がゼロに戻る
■ 制作会社と連絡が取れなくなった場合、対処できない
→ドメインとサーバーは、可能な限り自社名義で契約しておくことをおすすめします
- この4つをまとめて質問する場合
- 「最低契約期間と、期間内に解約した場合の条件を教えてください」
「5年間利用した場合の支払い総額はいくらになりますか」
「契約終了後、サイトのデータは引き渡していただけますか」
「ドメインとサーバーの名義は当社でも大丈夫でしょうか」
この4つに具体的な数字と条件で答えられる会社であれば、形態を問わず信頼できます。
特に注意したい「リース契約」という別の0円
前章の①〜⑤は、条件を確認した上でなら選択肢になり得ます。
しかし⑥のリース契約だけは、仕組みそのものにリスクがあるため、原則として避けるべき形態です。
「もう昔の話では」と思われがちですが、公的機関への相談や弁護士への相談事例は現在も継続的に寄せられています。
なぜホームページにリース契約が使われるのか
そもそもリース契約とは、コピー機や電話機のような形のある機器を長期間借りるための仕組みです。
無形のサービスであるホームページ制作は、本来リース契約の対象になりません。
ではなぜホームページのリース契約が存在するのか。
ホームページ作成ソフトやパソコンといった「有形の物」をリース対象にして、ホームページ制作をおまけとして付ける形をとっているためです。
つまり契約金額の大半を占めているのはソフトやパソコンであり、ホームページそのものは契約に含まれていない可能性すらあります。
リース契約の5つのリスク
- リース契約が危険な理由
- ■ 中途解約ができず、解約するには残りの期間分を一括で支払う必要がある
■ 事業者間の契約のため、クーリング・オフが適用されない(個人事業主も「事業者」扱い)
■ 支払いを終えても所有権が移らず、サイトが自社の資産にならない
■ 契約期間が5年など長期で、その間の修正やリニューアルに対応してもらえないことがある
■ 制作会社が倒産しても、リース会社への支払い義務は残る
特に注意したいのが、契約相手がリース会社になるという点です。
制作会社はリース会社から契約年数分をすでに受け取っているため、公開後の運用に対する優先度が下がりやすい構造になっています。
リース契約かどうかを見分ける方法
- 契約書で確認すべき3点
- ■ 契約書に「リース会社」の社名が入っていないか(=三者契約になっていないか)
■ リース対象物の欄に何と書かれているか(ソフト・パソコンであればホームページ本体は契約外)
■ 契約期間中に解約した場合、残債の一括支払いが定められていないか
この3点のいずれかに該当する場合は、契約前にいったん立ち止まることをおすすめします。
すでに契約してしまった場合の相談先
事業者間の契約トラブルは、原則として当事者間での解決が基本となります。
まずは制作会社やリース会社に、契約上の約束が履行されているかを確認しましょう。
その際は、口頭ではなくメールや書面など記録に残る形でやり取りをしておくことが重要です。
当事者間での解決が難しい場合は、以下のような窓口があります。
・中小企業向けの法律相談窓口
(日本弁護士連合会「ひまわりほっとダイヤル」など)
・各自治体の消費生活センター
・弁護士への直接相談
制作会社が約束した業務を実行していないことを理由に、リース会社からの支払い請求が認められなかった裁判例もあります。必ず解決するとは限りませんが、一人で抱え込まずに専門の窓口へ相談してください。
契約前チェックリスト
最後に、「初期費用0円」の提案を受けたときに確認すべき項目をまとめます。
- 契約前に必ず確認する
- □ 契約相手は制作会社か、それとも別の会社(リース会社など)か
□ 最低契約期間は何年か
□ 期間内に解約した場合、違約金や残債の一括請求はあるか
□ 契約期間分の支払い総額はいくらか
□ 月額料金に含まれるもの、別途費用がかかるものは何か
□ サーバー代・ドメイン代は月額に含まれているか
□ 更新作業の回数に制限はあるか
□ 契約終了後もサイトを公開し続けられるか
□ サーバー上のデータ一式を引き渡してもらえるか
□ 他社でも更新できる形式か(独自システムに依存していないか)
□ ドメインとサーバーの名義は自社にできるか
□ 管理画面のIDとパスワードを共有してもらえるか
□ 一括制作の場合の費用と比較したか
すべてに答えが出てから判断すれば、契約後に「聞いていなかった」という事態は防げます。
なお、ホームページ制作にかかる費用の全体像については、こちらの記事で詳しく解説しています。
ホームページ制作の見積もりが「よく分からない」と感じたら確認すべき5つのこと
まとめ
「初期費用0円」のホームページを検討する際のポイントをまとめます。
- 重要なポイント
- 1. 「初期費用0円」のカラクリは1つではなく、6つの形態がある
2. 形態を問わず「契約期間と解約条件」「支払い総額」「契約終了後のサイトの扱い」「ドメイン・サーバー名義」の4点を確認する
3. 契約相手が制作会社以外(リース会社など)になる場合は特に慎重に
4. リース契約は中途解約ができず、支払い終えても資産にならないため原則避ける
5. 月額だけでなく、5年・10年使った場合の総額で判断する
初期費用が0円であること自体は、悪いことではありません。
資金を手元に残しながら事業を始められるのは、実際に大きなメリットです。
大切なのは、その0円がどういう仕組みで成り立っているのかを理解した上で選ぶこと。
仕組みを理解して選んだ0円と、言葉だけで選んだ0円では、数年後の結果がまったく変わってきます。
ホームページの契約形態でお悩みの方へ
「提案された内容が妥当なのか分からない」
「初期費用0円と言われたが、契約書の見方が分からない」
「今の契約から乗り換えたいが、どうすればいいか分からない」
あそびラボは、サブスク型・一括制作それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、お客様にサイトの所有権が残るWordPressでの一括制作を基本としています。
■ 400サイト以上の制作実績
■ ドメイン・サーバーはお客様名義での契約を推奨
■ 費用の内訳を明確に提示
■ SEO設計から公開後のアクセス解析まで一貫してサポート